先日、書店で気になり、購入した本の要約を書いてみた。
どうもこの本は、かのスティーブ・ジョブズのバイブルらしい。彼の禅に対する考えに影響を与えた物は何だったのか、この本を読む事で理解してみたい。
本は、鈴木俊隆老師の著書『禅マインド ビギナーズマインド』は、禅仏教の基本的な教えを、特に初心者に向けて分かりやすく解説したものである。
この本の核心は、「初心(しょしん)」、つまり**「ビギナーズマインド」**の重要性を説いている点にある。
初心(ビギナーズマインド)とは何か?
初心とは、我々が何かを始める際に抱く、先入観や期待にとらわれない、開かれた心の状態を指している。
知識や経験が増えると、私たちは物事を判断したり、自分の理解の枠にはめようとしたりしがちだが、初心はそうした心の癖を手放し、ありのままの現実を新鮮な目で見ることを促す。
鈴木老師は、初心を持つことによって、私たちはあらゆる瞬間に無限の可能性を見出し、日々の生活の中で深い気づきを得られると説いている。
専門家になっても、ベテランになっても、常に初心者として学ぶ姿勢を持ち続けることが、禅の修行、ひいては人生を豊かにする上で不可欠だと強調している。
この本で伝えられる主な教え
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坐禅(ざぜん)の重要性: 坐禅は、心を落ち着かせ、自分自身と向き合うための基本的な実践として、その方法と心構えが詳しく説明している。ただ座るだけでなく、呼吸に意識を集中し、心の動きを観察することを通して、初心を育むことが説かれている。

坐禅、イメージ
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「何もない」状態の肯定: 何かを獲得しようとするのではなく、「何もない」という状態、つまりありのままの自分や状況を受け入れることの価値を説いている。これは、不足を補うのではなく、すでに完全であるという禅の思想に通じている。
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日々の生活の中での実践: 禅は特別な修行だけではなく、食事、掃除、歩行など、日常のあらゆる行為の中に存在すると述べている。一つ一つの所作に意識を向け、丁寧に行うことで、日々の生活そのものが修行となり、初心を保つ訓練となる。
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完璧を求めない心: 失敗や不完全さを恐れるのではなく、それらもまた修行の一部として受け入れることの重要性を説いている。完璧を求める心は私たちを縛りつけるが、不完全さを受け入れることで、より自由に、そして柔軟に生きられると教えている。
『禅マインド ビギナーズマインド』は、禅の哲学を難解なものとしてではなく、誰もが日々の生活に取り入れられる実践的な知恵として提示しており、常に新鮮な心で世界と向き合い、人生を豊かにするヒントを与えてくれる一冊だと思う。
是非、一度機会があれば、読んで戴きたい1冊である。
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